YAMAHA RTX1210とNETGEAR WIFIで学童保育所の子供向けWIFIの構築

 


保育園併設の学童から。GIGAスクール構想の影響で学童で宿題をする子供がインターネットを利用するようになるとのこと。すでに学校からのプリントにその旨があり、学童の子供が利用できるインターネット環境を構築してほしいとの依頼。

学童のWIFIは NETGEAR WAC505を導入していたのでVLAN対応しているのを確認済み。ルーターは保育園にありNTTから送られたRP500でVLAN非対応なので 別途VLAN対応のルーターを用意する必要がありました。ちょうど用途のなかったYAMAHA RTX1210が手元にありましたのでルーターの交換とVLANの設定VLAN用SSIDでの設定を追加して、既存の園内ネットワークにアクセスできない子ども用WIFIを設定することにしました。

NETGEAR WAC505、YAMAHA RTX1210ともに廃盤ですが、後継のWAX610,RTX1220(RTX830)でも同様の設定ができます。



LAN配線とネットワーク

VLAN設定前はこのような配線になっています。

これを
このように設定します。VLAN対応機器の間にアンマネージドスイッチを挟むことになりますが、タグVLANのヘッダーはそのまま通してくれるので両端VLAN機器であればVLAN間ネットワークを構築できました。アンマネージドスイッチに接続した機器からはVLANネットワークの192.168.101.1へのpingは通ってしまいますが・・・

ルーター側の設定

まず、RP500でのPPPoE接続を切ります。管理画面から接続設定を開き既存の設定を削除します。設定によっては勝手に接続されるので削除してしまうのがおすすめです。

続いてRP500のLANポートとRTXのLAN2を有線接続します。RTXのポート1と設定用PCを有線接続してRTXの設定画面をブラウザで表示します。デフォルトでは192.168.100.1にブラウザでアクセスすると設定画面に繋がりました。
かんたん設定から管理用パスワード、インターネット接続を行います。このあたりはGUIの指示に従ってやれば問題ないです。保育園のネットワークは192.168.1.1/24なのでルーターのIPアドレスを192.168.1.1に変更しました。

VLANの設定はGUIからできません。コマンドをルーターに発行する必要があります。
コマンド量はそれほど多くないのでGUIからコマンド発行してみます。
管理→保守→コマンド実行から発行してみます。telnetから発行もできます。

まずVLANとルーターIPアドレス、VLAN側DHCPサーバーの設定。

vlan lan1/1 802.1q vid=101 name=VLAN101
ip lan1/1 address 192.168.101.1/24
dhcp scope 101 192.168.101.2-192.168.101.191/24 gateway 192.168.101.1

つづいてVLAN側から園内ネットワークへの通信を不許可にします。

	ip filter 1000 reject 192.168.1.0/24 *
ip filter 1001 reject * 192.168.1.0/24
ip filter 3000 pass * *
ip lan1/1 secure filter in 1000 1001 3000

これでルーター側の設定は完了です。
注意点ですが、DNSサーバー機能を利用している場合アクセス許可がLAN1だけだとVLAN側のDNSがうまくいきません。詳細設定→DNSサーバーのホストのアクセス許可を調整する必要があります。

無線AP WAC505側の設定

WAC505側の設定ですが、local管理モードで行いました。NETGEARInsight経由でもできるかもです。APのipアドレスにブラウザでアクセスしてログイン、Management→Wireless→Basicを選択。add SSIDを選択してSSID2を作成します。子供たちに交換するSSIDとパスフレーズを設定してVLANIDを101にセットしてApplyを押し設定を有効化します。


作成したSSIDに接続して、インターネットが利用できればOKです。またSSIDでの接続で保育園側のファイルサーバーや複合機が利用できないことも確認しておきましょう。

VLANとVLAN非対応スイッチ(アンマネージドスイッチ)の混在について

ルーターとVLAN対応機器の間に非対応スイッチがある場合のネットワークの動作についてちゃんとに分離できるか、実際にやってみるまで自信がありませんでしたが、VLAN両端同士が対応していればタグVLAN間のネットワークはうまく分離、DHCPもそれぞれで動作することが確認できました。ただ完全分離というわけには行かなく、非対応スイッチに接続した機器からルーターのVLAN側IPにはARPが通ってしまいPINGなどはできてしまいます。VLAN側からはARPが通らないので今回は良しとします。
本来はスイッチもVLAN対応のものを入れて分離するのがスマートです。マネージドスイッチ高いですが・・・


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